導入事例

ハジメバ M&AソーシングAI

年間で数十件だった案件ソーシングを、社長1人のまま拡大。ニッチトップ企業のロールアップ戦略を支えるM&AソーシングAI

旭東ホールディングス株式会社

業界

食品・食品加工・食品製造

従業員数

1-100人

創業1955年、食品添加物・副原料や食品製造機械というニッチ領域で事業を展開する旭東ホールディングス株式会社。アイスクリーム用安定剤では国内シェア約6割を占める「食品業界の裏方」のトップ企業です。同社は近年、同じく業界の裏方にあたる企業をグループ化するロールアップ戦略を推進しており、そのM&Aは田口社長がソーシングから実行までを一人で担っています。
しかし、エージェントからの案件提案が思うように増えず、案件リストの管理やエージェント対応の工数も膨らむ一方でした。そこでM&AソーシングAI「ハジメバ」を導入。エージェントネットワークの新規開拓とソーシング業務の自動化により、社長1人の体制のまま案件接触の量と質を高める取り組みを進めています。今回は、代表取締役社長の田口貴之様にお話を伺いました。

お話を伺った方

旭東ホールディングス株式会社 代表取締役社長 田口 貴之 様

ポイント

ソーシングから実行まで社長1人で担う体制のまま、エージェント接点と案件接触数を拡大
案件リスト作成・エージェントへの丁寧な対応などの手作業を効率化し、トップ面談やPMIなど「人にしかできない仕事」に時間を再配分
導入1か月目から既存案件情報を投入してフル活用

導入による効果

  1. 接点のあるエージェント数

    1.5倍

  2. 毎月の案件接触数

    月2.0倍

  3. ソーシング業務工数

    60%

    工数減

アイスの裏に、必ずいる会社。「裏方企業のグループ化」いうロールアップ戦略 

 ー まず、旭東ホールディングスの事業について教えてください。

田口社長:当社の祖業である旭東化学産業は1955年創業で、食品添加物や副原料を扱う会社です。たとえばアイスクリームに使われる安定剤では国内シェアの約6割を担っており、コンビニやスーパーに並ぶアイスの多くに、当社の製品が関わっています。消費者の目に直接触れることはほとんどありませんが、食品業界には当社のような「裏方」の企業が数多く存在します。

 ー その中で、なぜM&Aに取り組まれているのですか。

田口社長:食品業界の裏方企業には、優れた技術や顧客基盤を持ちながら、後継者不足などの課題を抱える会社が少なくありません。当社は2020年にホールディングス体制を構築し、そうした企業をグループ化する「ロールアップ戦略」を掲げています。対象は当社と同じ添加物・副原料の同業だけではなく、品質衛生管理や機械設備といった、食品メーカーを支える周辺機能まで含めて考えています。

── 実際に、これまでどのようにグループを広げてこられたのですか。

田口社長:2024年に粉体調味料メーカーのポリホス化学をグループに迎え、直近の2026年3月には、2グループ・計4件のM&Aを同時に実行しました。その中の一社が、ジェラート製造機器を手がけるUNO社です。当社の顧客基盤と掛け合わせることで、展示会1回で多数の機器受注につながるなど、シナジーが目に見える形になっています。

導入前の課題:「提案されないリスク」。年間の案件提案数は数十件、リストは手作業 

ー M&Aの体制について教えてください。

田口社長:当社のM&Aは、ソーシングから交渉、実行まで、基本的に私が一人で担っています。当社のような中堅企業では専任のM&Aチームを持つことは難しく、経営判断と一体で進められる分、意思決定は速いのですが、その分「入口」であるソーシングに割ける時間には限界がありました。

 ー 具体的にはどのような課題がありましたか。

田口社長:大きく2つです。1つは、エージェントから良い案件がなかなか提案されないこと。当社のようなニッチ領域だと、エージェント側に当社の買収ニーズが正しく伝わっておらず、そもそも案件が回ってこない。「提案されないリスク」を強く感じていました。実際、これまでに年間で接触できた案件は数十件程度にとどまり、対象領域を徐々に広げざるを得ない状況でした。

もう1つは工数です。案件リストはすべて手作業でExcel管理しており、エージェントごとの対応やお断りの連絡も、一件一件自分で書いていました。本来トップ面談や買収後のPMIに使うべき時間が、こうした事務作業に取られていたのです。

ー 対象領域が広がると、ソーシングはさらに難しくなりそうです。

田口社長:そのとおりです。同業の添加物メーカーであれば、私自身の経験から案件の検討スピードは速いですが、品質衛生管理や機械設備となると、案件情報の見るべきポイントも異なります。領域を広げるほど、接点を持つべきエージェントの数と、整理しなければならない情報の量が増えていく。一人の体制でこれを回すのは、正直限界が見えていました。

  導入後の変化:エージェント接点1.5倍、案件接触は月2.0倍に。「人にしかできない部分」に時間を使えるように

ー 導入時の立ち上げはスムーズでしたか。

田口社長:導入1か月目から、それまでExcelで管理していた既存の案件情報をハジメバに投入して使い始めました。過去の案件が整理された状態でスタートできたので、立ち上がりは速かったと思います。

ー 導入後、ソーシング業務はどう変わりましたか。

田口社長:まず、接点のあるエージェントが導入前から1.5倍に広がり、案件接触数は月あたり2.0倍に増えています。年間で数十件だった案件ソーシングだったことを考えると、入口の広がり方はまったく別次元です。

工数の面も大きく変わりました。以前は届いた案件を一件ずつExcelに転記し、案件分析やお断りの連絡も自分で手動対応していましたが、他のメールや業務で埋もれてしまい、どうしても見落としも発生してしまいました。今は案件が自動で一覧化され、AIが当社の買収基準との合致度まで判定してくれます。画面を開けば、その日に検討すべき案件がパッと見てわかる状態です。リスト化や分析対応にかけていた時間は、工数が60%ほど削減されました。

体制は私1人のまま変わっていませんが、扱える案件の量は明らかに増えています。ソーシングの入口が広がった分の負荷を、ハジメバが吸収してくれている感覚です。

 ー 空いた時間は何に使われていますか。

田口社長:トップ面談など、人にしかできない部分です。M&Aは最後は人と人。売主の方と向き合う時間や、買収後のPMIにこそ、経営者として時間を使うべきだと考えています。ハジメバが入口を広げてくれる分、私は出口に集中できるようになりました。

 ー サポート体制はいかがですか。

田口社長:定例ミーティングで要望を伝えると、開発にすぐ反映されるスピード感があります。実際に私が要望した機能も、数週間で実装されました。スタートアップならではの距離の近さは、大企業のサービスにはない魅力だと思います。 

ー 今後、ハジメバに期待することを教えてください。

田口社長:ロールアップ戦略を加速するには、年間複数件のM&Aを安定して回せるソーシング基盤が必要です。案件接触の「量」はハジメバで確保できるようになってきたので、今後はKPIの推移を可視化しながら、接触から成約までの精度を上げていきたい。ハジメバには、ソーシングのパートナーとして引き続き並走してもらえることを期待しています。

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